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ホームオリジナル記事どうなる資産運用スタートアップの拡大戦略
2021-09-07

どうなる資産運用スタートアップの拡大戦略

#資金調達記事#FinTech#資産運用#ロボット

今週のトップニュースは、FOLIOホールディングスの21億円調達とSBIグループ参画だ。日本だけでなく、米国でも大手金融機関とスタートアップが手を組む資産運用(ロボアドバイザー)。国内のスタートアップ各社はどのような拡大戦略を取るのか。

そのほか、2021年内に実店舗導入が予定される調理ロボットを開発するTechMagicの15億円調達、シリーズAでは異例となるレイター投資家が出資したガラパゴスの資金調達について解説する。

 
 

資産運用サービスのFOLIOホールディングス(以下、FOLIO)はSBIホールディングスの完全子会社、SBIファイナンシャルサービシーズ(以下、SBIファイナンシャル)から21億円を調達し、累計調達額は112億円となった。合わせてSBIファイナンシャルは既存株主から一部株式を取得し、FOLIOの連結子会社化を発表した。株式の取得価額は非公開だ。

FOLIOは個人向けに簡単に資産運用に取り組めるサービスを提供する。具体的には「京都」や「コスプレ」などを選ぶだけのテーマ投資、資産運用をアルゴリズムで自動化するロボアドバイザーなどだ。同社は2015年12月に設立され、約2年で90億円超の資金を調達するなど、スタートアップの調達環境が現在ほど大型化していない中で、大型調達したFinTechスタートアップとして注目を集めていた。

 

FOLIOのコーポレートサイト

今回の資金調達と株式譲渡により、SBIグループの連結子会社になったものの、LINE Financialやゴールドマン・サックスやDCMベンチャーズ、DNX Venturesなどの既存株主と共に継続してIPOを目指す意向を示している。同社代表の甲斐真一郎氏のnoteによると、既存株主の譲渡ではダウンラウンド(前回の資金調達ラウンドより評価額が下回ること)ではなく、投資家への損失は発生していないという。なお、株式譲渡した既存株主も非開示となっている。

SBIグループはすでにFOLIOの競合であるウェルスナビのロボアドバイザー「WealthNavi for 住信SBIネット銀行」を提供するが、今後も販売を継続すると発表している。

ニュースの注目ポイント:ロボアドバイザー、各社で分かれる拡大戦略

米国ではこの1〜2年、ロボアドバイザー事業のスタートアップが大手金融機関に買収されるケースが見られていた。米金融大手のJPモルガンチェースによる英国のNutmeg買収、米大手退職プラン事業者のEmpower Retirementによる米Personal Capital買収などがその例だ。

FOLIOのSBIグループ参画の事例が示すように、日本でも米国と同様の流れが来ていると言えよう。買収ではないが、会社分割による経営リソース集中の事例も見られる。ロボアドバイザーサービス「THEO」を運営するお金のデザインは2021年8月、有価証券の売買など証券関連業務をSMBC日興証券に承継し、ロボアドバイザー投資運用業のサービス提供に専念することになった。

なぜロボアドバイザー事業のスタートアップは、大手金融機関傘下に入るケースが増えているのか。その理由は、ロボアドバイザーでは個人顧客が中心であるため一人あたりの投資額が少額であること、また手数料も1%前後と収益性も高くなく、単一事業で急成長を続けることは難しいからだ。

そのような背景がある中で、ウェルスナビは日本で唯一、ロボアドバイザーをメインに事業展開してIPOを遂げた。同社も2020年12月のIPOから1年を迎える前に、新規事業に大きく舵を切る。

参考:ウェルスナビが上場承認。どうなる資産運用スタートアップのEXIT

ロボアドバイザー事業を提供するスタートアップ各社はどのような拡大戦略を取っているのか。ウェルスナビ、Finatextホールディングス、FOLIOホールディングスの3社の事例を紹介する。

 

ウェルスナビはIPO時には個人向けロボアドバイザー事業に加え、法人向け事業に注力をしていた。同社はロボアドバイザー事業の顧客28.8万人(2021年6月30日時点)を軸に、個人向け金融プラットフォームへと拡大予定だ。2021年8月の決算説明会では、株取引、生命保険、送金、住宅ローン、個人資産管理、個人年金などを展開する構想を発表した。

Finatextホールディングスは、BtoCとBtoBの両輪で金融サービスの変革を目指す。個人向けに株取引、ロボアドバイザー、保険事業を提供し、開発や蓄積したノウハウをもとに金融機関や非金融事業者へのサービス提供を支援する。

FOLIOも、これまでの知見を生かして金融機関向けサービスを強化する。金融機関がロボアドバイザーなど資産運用サービスを提供するための資産運用基盤「4RAP」だ。導入企業1社目がSBIグループで年内のサービスリリースを予定している。今後は個人向け資産運用サービスに次ぐFOLIOの2本目の柱とすべく、SBIグループと連携して事業拡大を狙う。

各社、ロボアドバイザー事業から更なる成長のため、新規事業を展開する。資金力や開発力など、事業化には高いハードルを持つ金融事業で、大手金融機関に迫るスタートアップは現れるのか。

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