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【疑心暗鬼】みんなで「AI開発のスローダウン」が怪しすぎる
NewsPicks編集部2026/09/18
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後藤 直義
NewsPicks 編集委員(ニューヨーク支局)
まだ歴史的な展開になるかは不明ですが、今月からアメリカのテクノロジー界隈はこの「開発ストップ合意」一色です。犬猿の仲であるAnthropicとOpenAIのトップ同士が、手を握ってまで安全性を重視したスローダウンを約束したのは、何故なのか? 300兆円上場を前にして、なぜいきなり開発スローダウンなのか。矛盾を読み解く、仮説を紹介します。
NewsPicks編集部2026/09/19
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長谷川 雅彬PRO
アーティスト・『君は体験に投資してるか』著
23歳で数百万ドル。睡眠を3.5時間に削り、専属シェフと運転手を雇って「最良の思考」を守る。この記事の主張は、論理としては、ほぼ完璧で反論しにくい。だからこそ、少し警戒します。 彼の言うことは分かる。20代は、自分に依存する人が最も少なく、体力も認知も高い、二度と来ない窓だと。そこで凡庸な選択にノーと言い、複利の効く場所に自分を投じろと。ここまでは同意です。僕自身、格闘技でも仕事でも、限界まで自分を削って何かを築いた時期があるし、あの集中がなければ、届かなかった場所は確かにありました。 引っかかるのは、その先です。彼は、人生のすべてを「後で回収する投資」に変えている。家族との休暇を諦めるコストは、後で親の医療費を全額払えることに比べればゼロだ、と数字で割り切る。上位1%の体験。F1のチケットではなくチームの持ち分。全部、正しい計算に見える。でも、計算し尽くされた人生には、計算できないものの居場所が、どこにもない。 問題は、彼が削っているのが、時間じゃないことです。削っているのは、その時間を味わえる自分の感受性のほう。3.5時間睡眠で、成果を出す機械に自分を最適化していくと、40代でいざ「回収」する番になったとき、回収する側の人間が、空っぽになっている可能性がある。ずっと数字でしか物を見てこなかった目に、夕日は、ただの光です。ずっと効率でしか人と会ってこなかった人間に、家族との時間は、ただのスケジュールです。40代を買えても、それを味わう人がいなければ、それはただの残高でしかない。 彼は「自分のキャパシティを資本のように扱え」と言う。でも人間は、資本じゃない。資本は、寝かせておけば複利で増えるけれど、人間の感受性は、使わなければ複利で痩せる。20代で「今を味わう」筋肉を一度も使わなかった人が、40代で急にそれを取り戻せる保証は、どこにもない。 彼が買っているのは40代の自由じゃなくて、40代になっても今と同じ、回収と最適化しか知らない自分かもしれない。もちろん、僕がただ怠けたい人間の言い訳を並べている可能性も、ゼロじゃない。ただ、一度削りきってみた人間として言えるのは、削った先で待っていたのは、買い戻せる人生じゃなくて、味わい方を忘れた自分のほうだ、ということです。

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河合 寿士
株式会社デジライズ 管理管掌取締役 管理部長
従来のスタートアップの感覚であれば、この規模・成長ステージならグロース市場を想定するのが一般的だったと思います。あえてスタンダード市場を選んだ点に、最近の上場基準を強く意識した戦略を感じます。2030年からのグロース市場の「5年で時価総額100億円」基準が意識される中、安定性が評価されるスタンダードを選んだ判断には、合理性があります。 そして何より重い決断だと感じるのが、ダウンラウンドでの上場です。過去の資金調達時に145億円超だった評価額に対し、公開価格ベースの時価総額は約36億円。これは既存株主、特にVCにとって、投資額を下回る水準での上場を意味します。IPO実務に携わった立場から言えば、この局面で株主の同意を取り付けるのは、並大抵のことではありません。 株主からすれば、ダウンラウンドを「見送る」という選択肢も当然あり得たはずです。しかし、見送れば上場によるエグジットの機会を失う。ファンドには投資期限があり、いつまでも塩漬けにはできない。回収できないリスクと、目減りしてでも流動性を得る現実的な利益。この天秤の中で、様々な事情が重なって同意に至ったのだと想像します。金谷CEOの「株主には申し訳ない」という言葉に、その難しさが凝縮されています。 ただ、コーポレートの視点で見れば、上場そのものがもたらす価値は評価額だけでは測れません。上場企業になることで、取引先からの信用が上がり、商談が進めやすくなる。M&Aや資金調達も、非上場時よりはるかに動かしやすくなります。akippaが掲げるロールアップM&Aによる非連続成長には、この「上場企業としての信用と調達力」が大きく効いてくるはずです。 初値が公開価格の2.2倍をつけたことは、市場がこの成長戦略を評価した表れでしょう。評価額を下げてでも上場という土台を確保し、そこから時価総額1000億円を目指す。「スモールIPO」を成長への通過点と位置づけるこの戦略が、これからの企業価値向上でどう実を結ぶか。上場基準の厳格化時代における、一つのロールモデルとして注目したいと思います。

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望月 昌一
合同会社RASH CEO/フォワードデプロイドエンジニア/マーケター/AX+DXコンサルタント/AIシステムエンジニア/研修講師
ここに来て、中国当局自身が国内AI企業のデータ利用を問題視し始めたのは、かなり興味深い動きだと思います。 最近ではAnthropicが、Moonshot AIについて、利用者がKimiを使っていると思っていた一部のリクエストをClaudeへ転送し、その応答をモデル開発にも利用していたと主張しています。DeepSeekについても同様の指摘が出ています。 もちろん現時点ではAnthropic側の主張であり、中国当局の調査結果を待つ必要があります。ただ、これまで「蒸留」は米中のAI開発競争や知財の問題として語られがちだったのに、中国の軍・警察・国有企業などの情報まで米国側のAIに流れた可能性が出てきた途端、中国側でもデータセキュリティーの問題として調査対象になった。この構図は少し皮肉です。 言い換えれば、ここに来てようやく「他社のモデルから能力を取ること」と「自国の利用者データまで外に出すこと」は別問題だ、という線引きが表に出てきたようにも見えます。 さらに気になるのはタイミングです。習近平氏の訪米と米中首脳会談を目前に控える中で、この調査が表面化しました。これを米国への配慮と断定する材料はありませんが、AIを巡る摩擦を中国側も放置できなくなっていることは感じます。 AI競争が性能や価格だけではなく、知財、データ主権、そして「どこまでなら許されるのか」というルール形成の段階に入ってきた。その意味で、このニュースはかなり象徴的だと思います。
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ドーナッツロボティクス株式会社
小型ロボット、スマートイヤホン等の設計・製造・販売を行う。 生成AIを利用した次世代接客ロボットを、双日株式会社と提携し開発・販売。 二足歩行型のヒューマノイド「cinnamon 1(シナモン ワン)」の開発。 ChatGPTを搭載した高齢者・幼児向けの見守りロボット「cinnamon(シナモン)」の提供。 生成AIを搭載し、接客・多言語翻訳・商品販売等の複数業務を行う接客ロボット「cinnamon Guide(シナモン ガイド)」の展開。 リアルタイム文字起こしや話者分離、自動言語選択等を行う会議システム「donut AI(議事録ver.)」の開発。 インカム機能・翻訳・オンライン議事録作成等の機能を持つイヤホン型デバイス「clip EAR」の展開。 着用者の音声を翻訳してスマートフォンに表示するスマートマスク「C-FACE」等の提供。