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2021/04/13

VC投資にもSDGsの波 リアルテックホールディングス、インパクト投資を開始

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今週のトップニュースはリアルテックホールディングスのインパクト投資開始について解説する。世界的なSDGs重視の流れを受け、スタートアップ投資においても財務リターンだけでなく、社会・環境面での課題解決を追求する動きが強まっている。

他にも、日立製作所が知能ロボットシステム開発のKyoto Roboticsを買収した狙いや、猫専用首輪型デバイスを開発するRABOの6億円調達ニュースについてとりあげる。

Exit Reviewでは2021年1月〜3月の米国スタートアップの新規上場について解説する。今回はAndreessen HorowitzやSequoiaなど複数の著名VCが初期投資家として名を連ねる注目の7社とともに国内類似スタートアップを紹介する。米スタートアップと類似サービスを提供する国内スタートアップの動向に注目だ。

CONTENTS

INITIAL編集部が選ぶ、先週の注目ニュースは以下の通りだ。

リアルテックホールディングス、ディープテックを対象としたインパクト投資ファンドの運用を開始

リアルテックホールディングス(以下、リアルテック)はインパクト投資ファンドの運用を開始すると発表した。同社はユーグレナとリバネスの合弁事業としてディープテック(研究開発型企業)への投資、支援を行う。

注目ポイント:社会課題解決を重視するインパクト投資ファンド設立の動きが加速するか

インパクト投資では財務リターンだけでなく、社会的・環境的インパクトを同時に生み出すことを目標に掲げる。2007年にロックフェラー財団が「インパクト投資」を提唱したことを契機に2013年のG8(主要先進国首脳会議)議長国であった英デーヴィッド・キャメロン首相が呼びかけ、インパクト投資を推進するグローバルネットワーク「The Global Steering Group for Impact Investment(GSG)が設立され、急速に普及した。

グローバルで加速するESG投資とインパクト投資はともに、サステナビリティや社会的責任の実現と、財務リターンを両立させることを目指す。ESG投資ではESGに関連する取り組みを行う企業や業種に投資することにとどまるが、インパクト投資は「投資がもたらす社会面、環境面での課題解決」を追求し、その成果を第三者が評価する点に違いがある。

今回の新しいファンド設立は、第三者からの評価を得ることで、リアルテックが掲げる「地球や人類の課題解決」という目標を実現することが狙いであろう。

GSG国内諮問委員会の2020年度調査「日本におけるインパクト投資の現状と課題」によると国内インパクト投資の運用資産は5126億円で、そのうち3287億円がすでにインパクト投資されている。

これまでの3000億超のインパクト投資では融資や上場株への投資が先行していたが、新生銀行傘下の新生企業投資や第一生命保険、環境エネルギー投資、一般財団法人KIBOWなど金融機関や保険会社を中心にスタートアップ投資の動きが見られる。

スタートアップがインパクト投資として資金を調達した事例としては金融包摂(ファイナンシャルインクルージョン)実現を掲げる五常・アンド・カンパニークラウドクレジットが挙げられる。今回のリアルテックによるファンド設立はこれらに続く流れと言える。

グローバルのインパクト投資市場規模はすでに77.2兆円(1ドル108円換算、グローバル・インパクト投資ネットワーク)であることを考慮すると、今後日本市場でもさらに普及する可能性が高く、スタートアップがインパクト投資の対象となる事例も増えるだろう。

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