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2020/11/30

ユニコーンのTBM、20.6億円の大型調達。ESG投資の流れへ

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スタートアップの最新トレンドを毎週発信する「INITIAL Briefing」。 今週は、ピックアップニュース解説と注目スタートアップのインタビューをお届けする。

ピックアップニュースでは、ユニコーン企業のTBMが20.6億円を調達したニュースを起点に同じく素材系のユニコーン企業 Spiberとのファイナンスを比較し、今後の素材系スタートアップのファイナンスについて考察する。

注目スタートアップインタビューでは共同購入アプリ「カウシェ」を提供するX Asiaを紹介する。本日、シードでANRI、グローバル・ブレイン、千葉道場ファンドから1.8億円の調達を発表しており、サービスリリースから約3ヶ月での調達となった。中国企業から着想を得たという代表の門奈氏に今後の展開を伺った。

CONTENTS

ユニコーン企業 TBMが20.6億円の追加調達。INITIALピックアップニュース3選

「INITIALピックアップニュース3選」では、INITIAL編集部が選定する先週の抑えておきたい3大ニュースを解説する。

今週は11月4週目のニュースで注目の資金調達、新規ファンド設立ニュースを選定した。

ユニコーン企業 TBM、20.6億円の資金調達

トップニュースはユニコーン企業 TBM 20.6億円の資金調達だ。投資家は電通グループ、Spotlight 1号(日本テレビ放送網、博報堂グループ企業による共同出資)、ヨドバシホールディングス、DCMホールディングスなど小売、広告業界を中心に事業会社9社が出資した。

TBMは紙やプラスチックの代替となる新素材「LIMEX(ライメックス)」の開発、および同素材を活用した製品を製造している。

企業評価額1,234億円で、国内企業評価額ランキング4位に位置するユニコーン企業だ(2020年9月時点でのINITIAL推測)。

注目のポイントは設立以来VCからは調達せず、事業会社のみから累計150億円以上調達している点だ。 この背景にはサステナビリティやESG投資の観点からの期待がある。TBMが開発する「LIMEX(ライメックス)」は石灰石を主成分としており、その埋蔵量は豊富だ。木材や水資源の利用を抑制できるため、環境に優しい新素材として事業会社からの注目を集めている。 2018年にはゴールドマン・サックスもサステナビリティ、新産業創出の観点で出資した。

同じく国内の素材系ユニコーンで企業評価額が1000億円を超えるSpiberの調達先はというと、設立当初はVC(ジャフコグループ、ニッセイキャピタル)だった。レイターで事業会社(豊島、荏原製作所)へと変遷している。

TBMは設立9年目、Spiberは14年目を迎える。10年のファンド期限が一般的であるVCにとって、素材企業への投資はEXITの観点から難しい。Spiberの初期投資家ジャフコグループはすでに株主間で売却済みであることからも、技術系スタートアップの時間軸への対応がいかに困難かがわかる。IPO以降も長期保有するグロース投資家が現れ始めたが、研究開発領域での投資家は未だ少ない。

今後、投資家側は技術の中長期的な見極めとともに、スタートアップ側も長期保有を前提とした株主候補者とのコミュニケーションや資本政策を見込むことが必要になってこよう。

参考:技術系スタートアップの大型調達もファイナンスに違い、カギはEXIT

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