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ホームオリジナル記事シリコンバレー黎明期から続く、伊藤忠とスタートアップの協業
2020-11-05

シリコンバレー黎明期から続く、伊藤忠とスタートアップの協業

#VC/CVC#海外

見えにくかったCVCの実務を明らかにする「CVC虎の巻」。本記事では伊藤忠商事のインタビューからスタートアップと協業の実践方法を紐解く。

伊藤忠商事は1980年代からシリコンバレーに進出し、海外スタートアップとの協業は30年以上もの歴史を持つ。米国IT企業の日本進出を手伝った経験から現地企業やVCとの関係性も深く、直接投資のほか海外VCへのLP出資も行っている。

2度にわたるシリコンバレー駐在経験があり、現在は日本でVC・戦略投資事業を行う土川氏。「人事異動があってもパフォーマンスが下がらないことが大事」と語る土川氏が心掛けている点とは。商社ならではの強みを生かす、伊藤忠商事のスタートアップ協業法に迫る。

CONTENTS

30年以上の歴史を持つ伊藤忠のシリコンバレー拠点。日本支援から始まった米国VCとの関係

伊藤忠シリコンバレー事務所の体制とミッションについて教えてください。

伊藤忠では、事業展開でディビジョンカンパニー制度を取っています。ベンチャーキャピタル(VC)事業を展開する部署は、8つのカンパニーのうちの1つである情報・金融カンパニー内の情報・通信部門が中心です。

シリコンバレーを始め、ロンドン、テルアビブ、深セン、シンガポールなど、世界複数拠点で、投資活動をしています。

シリコンバレー事務所の人員は総勢十数名規模です。会社全体では、食料、機械など他のカンパニーからも参加しています。加えて、グループ会社の伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)も20人を超える体制で現地法人を構えており、技術動向や企業評価において連携しています。

伊藤忠とシリコンバレーとの関わりは、1980年代にまで遡ります。1980年代の前半、サン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems、2010年にオラクルに吸収合併)やシスコシステムズ(Cisco Systems)など通信機器メーカーの日本展開をサポートしていました。彼らの商品を売ってきたのが、現在の伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)です。

サンやシスコなど、インターネットの到来とともに爆発的な成長を遂げた海外企業の日本展開をお手伝いしたことから、われわれも大きく成長することができました。

現在はLP出資をベースに、VCの投資先との協業または投資機会を発掘しています。たとえば、コースラ・ベンチャーズ(Khosla Ventures)など、業界を代表する複数の海外VCにも出資しています。また、日本進出の支援など様々な形で事業開発活動を行っています。

出資している米国VCとの関係は、いずれも、ファンドの創業者と当時の伊藤忠幹部の接点があったことがきっかけです。長年の付き合いにある現地有力VCとの関係が、活動のベースになっています。

伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(ITV)との棲み分けはどのように行っていますか。

誤解されやすいのですが、ITVはCVCではありません。伊藤忠は運営会社の株主でGPであり、ITVが運用するファンドへLP出資していますが、金融投資家も含めてほかのLP投資家も多く参画しており、ITVはあくまで運営するファンドのファイナンシャルリターンの最大化を追求するVCとして、独立して意思決定を行っています。

ただし、同じグループ会社ではあるので、ITVとも情報連携しながらグループ全体で連携しています。

常に新規事業に取り組む会社・部署だからこそ、「異動ありき」でも継続できる

30年以上の歴史がある中で、投資担当者として心掛けていることはありますか。

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