amiライブでは、毎回、日本最大級のスタートアップデータベースentrepedia(アントレペディア)のデータを利用し、定量的なデータから見えてくるスタートアップの事実を「STARTUP CHART(スタートアップ チャート)として、解説と共にお届けします。
前回、国内スタートアップの資金調達が2018年は3880億円であったとお伝えしました。 過去10年においては最高額でしたが、この金額、大きいと思いますか?
スタートアップの聖地と名前があがるシリコンバレーを有するアメリカと比較してみましょう。
まず、米国の過去10年におけるVC投資の推移です。
2018年は$132B。日本円で約14兆円の規模です。日本の3,880億円とそのまま比較すると37倍の差になります。
ただ、当然、国の規模に差があるので、それぞれの国のGDP比にしたものもみてみましょう。
日本のスタートアップ全体と比較すると9倍の差。米国と同じVC投資に限ると22倍もの差がありますね。
米国はGAFA(Google、Amazon.com、Facebook、Apple Inc.)をはじめとする巨大新興企業が誕生していますが、豊富な資金が背景にありそうですね。
日本は、評価額1000億円超のユニコーン企業を増やす方針ですが、その観点などからもみると、もっと資金量はあってもいいと感じます。
資金量に差が生じる理由としては、投資家の数、そもそものスタートアップに対する慣習(起業家精神の高さ)、IPO要件など複数あげられるでしょう。
では、スタートアップの資金調達に対する解決策にはなにがあるでしょうか。
1つには、調達手段の多様性を増やすことがあげられないでしょうか。たとえば、クラウドファンディングがなどがそうです。
クラウドファンディングは米国発祥の資金調達手段ですが、ヨーロッパやオセアニアなど世界中で広く利用されています。
クラウドファンディングにはいくつか種類があり、融資型や寄付型が主流といわれています。
近年では、株式投資型のクラウドファンディングも拡大しており、とくに英国が有名です。英国企業、クラウドキューブからは、調達後評価額1,000億円超のユニコーン企業も誕生しています。
クラウドファンディングが普及する背景には、規制が関わります。
日本のクラウドファンディングも目にすることが増え、これから拡大が期待されます。規制含めた動向が注目されますね。