amiライブでは、毎回、日本最大級のスタートアップデータベースentrepedia(アントレペディア)のデータを利用した、スタートアップファクト「STARTUP CHART (スタートアップ チャート)」の解説をお届けします。 今まで見たことがないファクトに出会えるかも?!
初回を飾るチャートは、スタートアップの最も象徴的なチャートである「国内スタートアップ調達額・社数推移」です。
各種メディアでのご引用がもっとも多いチャートです。2018年の国内スタートアップの調達額は3,880億円。2013年から金額は右肩上がりですね。
対して、調達社数の伸びは金額の伸びに対して控えめです。したがって、1社あたりの調達額が伸びています。
この調達社数に対して「少なすぎるんじゃないの?」と、とくに投資家の方は感じられるかもしれません。これは、データの特性も影響しています。
entrepediaのデータは、まず、企業から発信されるPRなど公開情報をベースに作成します。
その後、謄本や協力VCへのアンケート調査などからデータの追加・修整を行います。この段階でサイレントに行われていた案件でも発見することができます。
しかし、シード期のサイレント案件を中心として、すべての案件をタイムリーに逃さないことは難しい。たとえば、サーベイ外の投資家からの調達を行っている場合や登記のラグによるものなどがそうですね。
そういったものは、シリーズAの調達時に芋づる式わかる、登記後にわかるなど、総じてあとから発見されます。
いつもご協力本当にありがとうございます。他にもご協力いただける投資会社の皆さまはご連絡いただけると嬉しいです。
したがって、過去分含めて変動するデータなんです。
ただ、基本的に大型調達はリアルタイムで公表される傾向が強いため、経年での金額トレンドが大きく変わることは考えにくいです。
あるのは、現在の直前の年、今だと2018年になりますね。レポート公表後に謄本調査などで小型調達が多く発見され、それが積み重なって増える可能性はおおいにあります。
このような特性を前提として、数字を読むとより実態がみえてくると思います。
さて、今年のスタートアップの資金調達状況が気になりますよね。
日本のスタートアップへの投資動向を把握する1つに、VCのファンド組成があげられます。2019年ファンドの設立状況を見ていると、50億円以上のファンドがすでに数本設立されており、2018年と同水準、あるいはそれ以上になるではないかと予想しています。
2019年上半期のレポートを8月目途に公表予定ですので、そちらをお楽しみに!
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