amiライブでは、毎回、日本最大級のスタートアップデータベースentrepedia(アントレペディア)のデータを利用し、
定量的なデータから見えてくるスタートアップの事実を「STARTUP CHART(スタートアップ チャート)」として、解説と共にお届けします。
2018年における地域別資金調達額の割合
前回まで、「スタートアップのお金がどこに集まっているのか」をセクター別にみてきましたが、今回は切り口を「どこの地域で?」に変えて見ていきたいと思います。
2018年の地域別資金調達額の割合は以下のとおりです。
2018年は3,880億円が全体として調達があった中で、所在地が東京都であるスタートアップが資金調達金額の割合が77.4%でした。圧倒的に東京に集中しています。
次いで、神奈川、大阪、愛知、福岡。
「たまたま2018年だけ東京にビッグディールが集中したのかな?」と思う方もきっといらっしゃいますよね。
2009年〜2018年における地域別資金調達額の割合
10年の期間でもみてみましょう。
この10年間、東京のスタートアップに資金が集中しているんですね。
背景の1つにお金の出し手である、投資家がどこにいるのかが影響していそうですね。事業法人とVCを考えてみると、東京にいるところが多いですよね
また、国内のスタートアップは半分以上がソフトウェアのIT企業です。過去にIPOした、現在は大手ITとなった企業も所在地東京であることが多く、情報や人が集積してコミュニティが形成されているといえるのではないでしょうか。
最近の傾向としては、投資会社の新規参入が増えており、東京以外の地域にも目を向ける数が増えてきていると感じます。
本状況に関して、Spacely 森田さんにコメントをいただきました。
Spacely 森田氏
人口比やGDP比で考えても、東京のほうが高いとなる部分もあるでしょう。
しかし、過去のEXITした事業者がまた投資をするようなサイクルが生まれてくるという意味では、これまでの30年、1世代前で、たまたまそういう人たちが東京にいた。
ほかの地方がすぐに追いつくかと言うと、10~20年かかって起業家が育ち、次への投資へ繋がるエコシステムができるため、長期的な話だと思います。