東南アジアのスタートアップは2010年ごろからブームを迎えている。その象徴はスーパーアプリのGrab(グラブ)とGojek(ゴジェック)。両社は推定企業評価額100億米ドルを超える巨大未上場スタートアップ「デカコーン」だ。この他に推定企業評価額10億米ドル以上の「ユニコーン」が11社おり、国際的にも注目を集めている。
短期的にはコロナ禍の厳しさもあるが、中長期では総計6億人の人口規模や安定した経済成長を背景に期待される市場だ。本記事では本地域のスタートアップの特徴と日本企業の連携などについて概観する。
「リープフロッグ」が生み出す東南アジアのスタートアップ
東南アジアのスタートアップシーンを振り返ると、その初期はEコマース、ライドシェア、オンライン旅行代理店が中心だったが、今やその領域は現地ユニコーンやグローバル大手が寡占している。
2015年頃以降、活発な領域は専門特化型EC、電子決済、ブロックチェーン、ロジスティックス、ヘルスケア、不動産、モビリティ、教育、SaaSなど多岐に渡る。
ユニコーンスタートアップは13社中6社が人材と資金のハブであるシンガポール、同じく6社が世界第4位の約2億6千万人の人口を抱えるインドネシアに集中している。
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