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2019/07/18

フリーランスの課題を共有する2人。TEAMKITはなぜ生まれたか

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  • #人材

フリーランスのプロジェクト単位での働き方をサポートするTEAMKITは、ともにフリーランスとして実際に働き、その課題を共有した小谷草志さん、安藤晶さんの2人が創業した企業である。

それぞれ異なるスキルを持ちつつも、フリーランスの仲間探しに課題を持っていた2人が経験した起業のハードシングス。

資金調達やメンバー探しなど多くの課題をどのように乗り越えてきたのか、お互いを深く知る2人にそれぞれの目線からお話しいただいた。

※TEAMKITの事業について詳しくはこちらの記事をチェック

CONTENTS

フリーランスの課題は仲間探し

TEAMKIT CEO 小谷さん、共同創業者の安藤晶さんにお越しいただきました。お2人はどういった経緯で共同創業することを決めたのですか?

小谷 僕がフリーランスとしてお手伝いしていた会社さんで、晶さんがデザイナーとして働いていたんですが、彼女は正社員として働きつつフリーランスとしても仕事をしていました。

2人ともフリーランスという背景もあってお互い話していくうちに自分と晶さんは個人の働き方について意見が合い、課題意識も共有できたので一緒にやっていくことを決めました。

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株式会社Lbose 代表取締役 小谷 草志(こたに・そうし) (写真:ami)

安藤 会社員をやりつつフリーランスとして働いていると、フリーランスの仲間も増えるじゃないですか。

その人たちがいろいろ持っているプロジェクトを動かすときに、「いい人紹介してよ」「デザイナーが足りないんだけど、デザイナーの知り合い誰かいない?」という連絡が来るんです。ただお願いされる度に人を探していたらすごい面倒くさくなりました。

フリーランスのつながりが可視化された状態にしてあげたら、「フリーランスの誰々を紹介する」みたいな煩わしいことが解消されるのではないかと思い、そういった意見を小谷に話していたんですね。そうして話していく内に、「そもそもフリーランスの課題は何だろう」という話につながり、今に至ります。

フリーランスの方を検討する際の評価基準は何かありますか?

小谷 企業さんのニーズによってかなり違うというのが実際のところです。

たとえば僕が今関わっている鳥取の企業さんであれば、「やっぱり鳥取の出身者か、鳥取に住んだことがある人と一緒に仕事をやりたいよね」という意見も出るんですよ。

結論から言えば、企業さんの課題感ごとに違うと思っていて、僕もそれに合わせていくかたちになると思っています。

仕事の仕方として、プロジェクトとタスクにも違いがあります。 タスク型の場合は、たとえばロゴをつくる場合にロゴデザインができない人はそもそも対象に入らないんですけど、プロジェクトの場合は本当にいろんな作業が必要になってくるので、「ここには関わってもらおう」「ここをやってもらおう」みたいなことができます。

価値観が共有されているとプロジェクトに共感しているとか、そういうところで人を見たいといった話がありますね。

苦楽を共にしたお2人にとって、起業のハードシングスは何でしたか。

安藤 一番初めに当たった壁は、法人化する前の「エンジニアがいない問題」ですね。

「デザインだけは先に進めよう」と言って、サイトのデザインを作ってはみたものの形にする人がいない状態が1年近く続きました。

小谷 TEAMKITの構想自体は自分と晶さんのほかにもう1人と話していましたが、その子は会社員をやりたいという話になりました。そうすると僕らは2人になり、エンジニアがいない状態になってしまいました。

結局はその後創業メンバーとしてエンジニアの子が見つかったので、「じゃあ、会社にしよう」となりましたね。

安藤 その分デザインを吟味する時間があったので、その間にデザインフルリニューアルを2回ほどしたんです。まだつくってもいないのに。結局今リリースしているものとは全く違うデザインです。

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デザイナー 安藤 晶(あんどう・あきら)(写真:ami)

その次に出てくるハードシングスは、資金周りでしょうか?

安藤 全員フリーランス経験があったので、最初は会社員と並行していました。それでもブーストをかけないといけないタイミングがあるので、創業した会社1本で頑張ろうと皆会社を辞めました。それでも数ヶ月ぐらいしか資金はもたなかったよね。

小谷 お金はなかったですね。創業時でいうと、実は投資が受けられるという話がありました。

「これでブーストかけられるから、みんな会社辞めよう!」と言ってワーッとやっていたのに、創業後2~3カ月してから「やっぱりちょっと難しいですね」という展開になってしまって。

「ヤバい、今月末であと残高が19万円しかない…」「えー!?」という状況でしたね。

どちらにしろ、事業を加速させていく必要性は感じていたので、資金調達も一緒に行なってはいました。残高が19万円になったときには借り入れをして、会社を延命させつつ資金調達もできるようにいろいろ回っていました。

安藤 小谷はそういった何かが起こったときの立ちまわりがとても上手なのに対して、私はもう1人ですごいパニックに陥りました。「お金がないから来月の家賃払えないじゃん」「次の仕事を見つけなきゃ」みたいな状態にはなっていましたね。

資金調達のターニングポイント

借入をした後に、エクイティでの資金調達があるわけですよね。何かターニングポイントがあったのでしょうか。

小谷 すごくありがたい話ですが、ツクルバの中村さんとの出会いがポイントですね。中村さんがTwitterで「ツクルバと一緒に何かしたい人、連絡ください」という投稿をしていたので、「これは!」と思って「何かしたいです!」とTwitterでメッセージを送りました。それだけの繋がりで中村さんに会いに行きました。

彼らは全国24カ所にコワーキングスペースを展開していて、僕らみたいなプラットフォームでコワーキングに入っているフリーランス同士も一緒にプロジェクトをシェアしていく、という世界観を共有できたんです。

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TEAMKITのリリースパーティー時(写真:Twitterより)

ツクルバさんの紹介でアンリさんにもお会いさせていただいて、そこで調達の話もさせていただきました。

安藤 そんな資金調達で苦しい時でも小谷は普通でした。内面は分からないですけど、「いやー、もうしょうがないでしょ」と言ってしまうんです。私は「しょうがないじゃないでしょ!」と思っていましたが(笑)。

メンタルが強いというか、ストレスを感知するところが普通の人とは違うと思います。

小谷 そのタイミングに人材評価の研修がありました。そこでストレス評価を受けましたが、ストレスはほぼゼロの数値でした!

個人の働き方を変えていく

昨年に資金調達をされて、まさに2回目の調達に動かれていると伺いました。今後TEAMKITをどうつくっていきますか。

小谷 やはりTent(プロジェクトメンバーの募集機能)にどれだけ面白いプロジェクトが出てくるかが、フリーランスの人たちにどれだけ機会を提供できているかの指標になると思います。

地方で展開されているようななかなか触れられないプロジェクトに僕ら自身も繋がりに行って、それをTEAMKITに上げることが、まず取り組まないといけないことですね。

その次の話として、フリーランス個人はたとえば不動産のローンの話や保険加入の話といった、いろんな課題を抱えているので、そういった課題を解決できるサービスにしていきたいです。

安藤 フリーランスの働き方についての課題感は、小谷がとても考えてくれているので、安心して任せていられます。

私個人の考えとしては、フリーランスに限らず、自分の人生の中で一番大切なものを大切にできる人生を歩んでほしいなというのが一番。

フリーランスだけに限らず、会社員の方でも自分の奥さまが大事だったり、お子さんが大事だったりしたら、その方とより多く過ごせる時間が多くとれる生き方を選択するみたいなやり方を、自分自身のことを考えて生きていける世の中になってほしいなと思っているので、そこを目指していきたいと思います。

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文・写真:ami


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