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日本のモノづくりを代表する三菱電機がCVC投資で挑む、製造業全体の変革

日本のモノづくりを代表する三菱電機。同社は2022年1月、独立系ベンチャーキャピタルのグローバル・ブレイン社と運用総額50億円のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「MEイノベーションファンド」を発足させました。社会の変化が激しい時代において、外の力を積極的に活用しながら新しい価値を創出することが急務となっています。 自前主義が中心の製造業全体の変革へ挑むため、三菱電機でCVC投資を担う峯藤 健司様にINITIALの果たす役割を伺いました。
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Interview Note
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会社名
三菱電機株式会社 ビジネスイノベーション本部
導入の目的
  • スタートアップ企業の探索
課題
  • スタートアップ企業に関する情報収集
効果
  • そのとき必要な情報にその場でアクセス可能に。情報の即時性が高まる。
  • 情報の定型化により探索業務全体の推進力が向上。
  • CVC投資の前提知識の習得には『CVC虎の巻』、市況は『Japan Startup Finance』が有用。

オープンイノベーションの加速を先導する

貴部署、ご職務のミッションや想いについて、お聞かせください。

峯藤様 三菱電機は2022年1月、独立系ベンチャーキャピタル(VC)のグローバル・ブレイン社とCVCファンド「MEイノベーションファンド」を設立しました。私が所属するビジネスイノベーション本部は、三菱電機が経営戦略に掲げるオープンイノベーションの加速を先導する役割を担っています。

2021年4月、CVC設立に向けてさまざまな部署からメンバーが集結しました。背景にはスタートアップとオープンイノベーションする上ではCVCという手段が欠かせないというトップの判断がありました。現場としても、いわゆるマイノリティ投資の手段を持たなければ中長期的な関係は築いていけないと、CVCの重要性を痛感していたタイミングでした。2021年夏頃から骨子の検討に入り、その後ジェネラルパートナー(GP)候補との面談を経て、グローバル・ブレイン株式会社と組むことを決定。約半年というスピード感でCVC設立に至りました。

我々は新たな手段の1つとしてCVCを設立し、オープンイノベーションの加速度を高めようとしていますが、ビジネスイノベーション本部のミッションとしては投資がすべてではなく、アクセラレータープログラムへの協賛や事業部主体での実証実験などを通じてスタートアップ企業との関係構築を続けています。

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三菱電機株式会社 ビジネスイノベーション本部  峯藤様

大企業とスタートアップが尊重し合える関係を築き上げる

三菱電機におけるCVCの立ち位置、社内連携における課題感について、教えてください。

峯藤様 三菱電機におけるCVCの立ち位置としては、全社でのオープンイノベーション推進の手段と言えます。CVC設立後も社内の合意形成の取り方では課題が残っています。現在はスタートアップ投資とは何かについて、ステークホルダーから理解を得ることが必要な段階です。スタートアップの特徴を知らなければ、なぜスピード感をもった意思決定が必要なのか、なぜ全力で交渉しながらものごとを推進していかなければならないのか、本質的に理解できません。大前提となる大企業とスタートアップの違い(スピード感、進め方、カルチャーなど)についてステークホルダーの理解を得ることは、想定以上にハードルが高いとわかりました。ディールソーシングやデューデリジェンスよりも、意思決定までの社内の合意形成という側面で、大企業ならではのマインドセットの難しさを感じています。

三菱電機としてのCVCにおける思想について、教えてください。

峯藤様 三菱電機は日本のモノづくりを牽引してきたという自負があると同時に製造業全体を変革しなければならない危機感を持っています。三菱電機がCVCを設立することで新たなバリューを発揮し前進できれば、製造業から世の中を変えていくことができると考えています。我々が変わることで日本、そして世界にも影響を与えることができるのではないかと確信しています。

MEイノベーションファンドを通じて達成したいゴールとしては、どちらが上か下かという関係ではなく、スタートアップが尊重される世界を築き上げることです。サプライチェーンが完成している業界では、発注側と受注側の間で見えないパワーバランスが存在しているように感じています。スタートアップと大企業では、それぞれの強みが異なります。大企業は豊富な人材からなる組織力、十分な資金力を持っていますが、斬新なアイデアや最先端技術、情熱、スピード感ではスタートアップには叶わず、彼らの力が必要です。

日本と欧米を比較すると人材の流動性も含めて、スタートアップが活躍しやすい土台づくりが進んでいるように見えています。また、欧米では尖った技術を持ち、社会実装しようとするスタートアップの価値を投資家はしっかりと認める傾向にあります。日本においても大企業とスタートアップが尊重し合える関係を築くことが必要だと考えています。

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しかし大企業とスタートアップがGive&Takeを成立させることは非常に難しいのが現実です。なぜなら互いに今求めるものが全く異なっているからです。自社が求めるものを相手から先に提供してもらい、その後Giveしようという姿勢の大企業は多いのではないでしょうか。はじめからGive&Takeを求めるとどうしても打算的になります。大企業は完成品を求めることが多い一方で、スタートアップ側からすると完成品が出来上がるのは5〜10年後です。自社にメリットがないと動かないという考えではなく、このようなジレンマに早く気づき、今、お互いが提供できるものを出し合うことによって、将来どこかの時点でGive&Takeの関係になればよいのではないかと私は考えています。

そのとき必要な情報にその場でアクセスできるので、情報の即時性が高まった

INITIAL導入前の課題や導入の決め手について、お聞かせください。

峯藤様 我々は2020年にINITIALを導入しました。INITIAL導入前はWeb検索で一社ずつコーポレートサイトを見て情報収集をしていました。CVC活動が進むにつれ探索にかける時間が十分にとれなくなると、面談するスタートアップの情報がワンストップで確認できるツールが必要になってきます。アクセラレータープログラムや面談など、都度目的によって使い方は変わりますが、INITIALはそのときどきで必要な情報をその場でアクセスできるところが導入の決め手であり、現在も利用を続けている理由とも言えます。

INITIALの利用機能や利用シーンについて、お聞かせください。

峯藤様 主に利用しているのは、企業ページとINITIALのオリジナル記事です。まず資金調達に関するスタートアップとの面談前には(1)~(3)を中心にスピード感をもって情報収集する必要があります。

(1)直近の事業展開
(2)業務提携先
(3)既存投資家

こうしたシーンにおいてINITIALは非常に有用なツールです。

一方、アクセラレータープログラムなどでスタートアップのピッチを聞くシーンでは、製品や業務提携プレスリリースを見ながら事業進捗を確認することが多いです。その際にはNewsPicksも利用しています。投資に関する面談では、とくにファイナンスと株主を慎重に確認します。アクセラレータープログラムの審査員や、協賛企業としての賞の選考に携わるようなシーンでは、ニュースや提携先について情報収集を行っています。

グループメンバーには、INITIALのオリジナル記事を参考にCVCについて学ぶことをすすめています。学びにも種類があります。たとえばCVC投資の前提知識の習得には『CVC虎の巻』が役立ちます。市況は『Japan Startup Finance』を見てどのような指標で動いているのか目を通します。

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国内スタートアップの資金調達動向をまとめたレポート『Japan Startup Finance』

投資の検討段階ではファンドや既存投資家について必ず確認を行っています。各スタートアップの概要欄から、アクセラレータープログラムの採択歴や受賞歴を確認し、そこから支援元も調べます。我々の場合は投資家ページの利用頻度は高くありません。スタートアップを軸に調べていくと既存投資家がある程度見えるためです。投資検討がさらに進んだ段階において、同じラウンドで入ってくるはじめて目にする新規投資家に出会った際には投資家ページを利用します。

INITIALの活用によって変化したことについて、お聞かせください。

峯藤様 1つのフォーマットで複数のスタートアップ情報を取得できること、つまり情報の定型化により探索業務全体の推進力が向上したと感じています。そのとき必要な情報にその場でアクセスできることによって、情報の即時性が高まりました。コーポレートサイトは各社各様です。ページの構成が全く異なることから、どのページにどの情報が掲載されているのか把握しづらく、これまではスタートアップ探索に想定以上に時間をかけてきました。INITIALによって情報のフォーマットが統一されることで、探索する側の操作性も単純化されます。操作性の観点でも探索業務での小さなストレスが軽減されるようになったと感じています。

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INITIALの企業ページ

今後INITIALに期待することについて、お聞かせください。

峯藤様 2022年6月、企業ページで投資検討段階や担当者についてメモを付けられる機能(ステータス管理機能)がリリースされたと伺いました。我々としても以前からそういった機能の必要性を感じていました。ユーザーとしては一元管理できることを求めているため、今後、INITIALのプラットフォーム上に存在しないスタートアップも起票できるようになれば嬉しいです。

私がINITIALにもっとも期待することはスタートアップの情報量です。今は国内と海外でツールを分けていますが、理想はツールが1つになることです。

少し視点を変えると、INITIALをうまく活用するにはタグの理解が必要だと私は考えています。タグを理解していない状態で情報検索すると、どうしてもノイズが混ざってきます。プラットフォームを活用する上では、ユーザーが設計思想を正しく理解することによって、はじめて適切にデータへアクセスできるのではないでしょうか。新機能をリリースする際には、どんな想いでこの機能を設計したのかといったコンセプトを開発者とユーザーで共有しあえる場があっても面白いと思います。

今後の展望について、教えてください。

峯藤様 MEイノベーションファンドが投資したスタートアップが一人でも多くの方々から注目されるよう、我々自身もバリューアップしていかなければなりません。MEイノベーションファンドが投資した瞬間に検索数が増えるようになれば嬉しいです。三菱電機がスタートアップを牽引できるようになるためにも、MEイノベーションファンドの認知を高める活動を積み重ねていこうと考えています。

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※本インタビューは、2022年9月に、COVID-19感染防止の対策として、オンラインにて行われました。また、写真撮影(2022年10月11日)は、最小人数で十分な距離を保つ形で行われました。 ※画面デザインおよび機能名称は、インタビュー当時のものです。

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