冨山様 弊社は、一言でいうと「事業企画会社」です。ご存じの通り、東京電力は発電・送電・販売の3 つへ分社化されました。その中の1 つ「販売」を担う東京電力エナジーパートナー株式会社(以下、東京電力EP)が、ビジネスパートナーの株式会社ICMG と一緒に設立した会社です。会社のミッションは、電力とガスに続く新しい商品を開発することです。
町田様 商品開発と言っても、新しい商品を0から作るのではなく、東京電力EP の商品群や販路とのシナジー効果を持てそうな有望な会社を見つけることが仕事です。
冨山様 将来的には0 から商品開発することも視野に入れてます。しかし現在は、短期間で結果を出さなければならないため、外部の有望な会社を探しています。
冨山様 いえ、単純に紹介するだけではありません。弊社は、有望な会社を見つけ、その会社の商品をテストマーケティングし、「どのチャネルで誰にどう販売していけばいいのか」を把握した上で、東京電力EP へ納品していきます。
冨山様 はい。私たちが売上を上げるための商品ではなく、東京電力EP が販売する商品を開発することが、弊社のミッションです。また、単純に電力に関連した商品開発を行うだけではありません。電力会社の仕事は「人々の暮らしを豊かにする」と定義できます。少し視野を広げれば、エネルギーや省エネの事業だけでなく、リフォーム事業やスマホ事業も対象に入ります。
冨山様 初年度に1 件は商品化させたいと考えています。その後は、年に数件の商品化を続ける予定です。
冨山様 2 ヵ月前の9 月に会社を設立し、実際に活動を始めたのが先月10 月です。まだスタートしたばかりの会社です。
菊池様 「どのような会社を設立するべきか」ということについて検討を重ね、準備には半年ほどかかりました。
取締役 副社長COO 菊池英俊 様
冨山様 弊社のミッションは、有望な会社を探すことです。具体的には、すでにサービスは立ち上がっているけど、事業を拡大するに至っていない会社。もしくは、これからサービスを立ち上げようとしている会社を探します。問題は、インターネットで検索しても、そういう会社の情報があまり見つからないこと。そのため、弊社は展示会やセミナーに自ら積極的に足を運んでいます。そういう状況の中、課題が2 つありました。
(1)ベンチャー企業のリサーチ
展示会やセミナーに足を運ぶ手法だけでなく、もっと効率的に有望な会社を見つけたい、という課題が1つ。
(2)業界の全体像の把握
有望な会社を見つけた時に、その会社を取り巻く環境を迅速に的確にリサーチしたい、という課題が2つ目です。
町田様 1つの会社を深くリサーチすることはもちろん、その会社を取り巻く全体像を把握したいという課題は大きかったです。
冨山様 例えば、ヘルスケアの有望な会社があります。その時、業界全体でどのような会社に資金が集まっているのかを知りたい。それが分かると、有望と思われる会社のポジショニングが見えてくる。結果、本当に有望なのかそうでもないのか、判断することができます。
町田様 必ずしもそうではありませんが、今のところ候補に挙がる案件の多くはベンチャー企業です。
冨山様 上場企業については他社の企業データベースでも調べられますが、ベンチャー企業については、インターネットで検索してもあまり情報が見つからないですよね。それが課題となっていました。
町田様 この数ヶ月で20 社ほどの会社と面談しました。その内、5 社はINITIAL Enterpriseで見つけた会社。これから面談しようと思っている会社を含めれば、相当な数の会社を見つけることができました。
町田様 情報がまとまっているので、1 つの会社をリサーチするのに1 時間かかっていた作業が30 分に短縮されたと実感できています。
冨山様 以前は、ホームページを参照したり、インターネットで見つけた講演記録を参考にしたりして資料を作っていたので、とても大変でした。その点でINITIAL Enterpriseは、競合情報も分かりますし、関連するニュースも一覧で見られる。情報がまとまっているから、資料作りがはかどりますね。何年にも渡り、日々情報を集積しているだけのことはあると思います。
町田様 ほぼ日常的にINITIAL Enterpriseを使ってます。
冨山様 会社をスタートさせたばかりなので、まだ知らないベンチャー企業がたくさんあります。それらを網羅的に把握したいので、今が一番、利用頻度が高いと思いますよ。
町田様 半年くらいしたら、アップデートされた情報だけをチェックするような運用になるかもしれません。
町田様 私がインターネットで「国内 ベンチャー企業 データベース」と検索して見つけました。
取締役 兼CMO 冨山晶大 様
町田様 やはり、データベースの豊富な登録件数と、使いやすいユーザーインターフェース、負担にならないランニングコストの3 つが評価のポイントになりました。他社のデータベースも比較検討しましたが、自由にデータベースを検索できなかったり、条件に合う企業だけしか紹介してくれなかったりと、私どもの「主体的にリサーチしたい」というニーズに合いません。そう考えると、競合らしい競合はなかったかもしれません。
冨山様 ベンチャー企業の情報が充実している点は、特に高評価でした。
条件に合う会社とマッチングしてくれるサービスもあります。それを選ばなかった理由は何ですか。 町田様:会社を選ぶのは私たちの仕事なので、そこまでは必要としていません。「会社を探すための判断材料を集めたい」というのが私たちのニーズでしたから。
菊池様 加工される前の一次情報を見たいですからね。
町田様 新規事業開発部門にとってはスタンダードなデータベースだと思います。変化の激しいビジネス環境の中、事業ドメインを固定せずに新しい市場を開拓しようとする企業にピッタリではないでしょうか。
冨山様 INITIAL Enterpriseは、リサーチの時間を短縮できることが最大の価値だと思います。
町田和幸 様
冨山様 短期的には、まず1 件の商品化を実現したいと思っています。中長期的には、弊社の本気度を示すためにも、資金調達を望んでいる会社に対して投資を行う体制を整えたいと考えています。ただ商品を担ぐのではなく、一緒に成功することをコミットするということです。
町田様 これからもINITIAL Enterpriseを使いこなしていきたいと思っています。ベンチャー企業の情報にもかかわらず、ファイナンス情報も載っている点が素晴らしい。今後の期待としては、閲覧できる情報をデータとしてダウンロードできる仕組みにすること。自分でデータを加工できるようになったらもっと便利になりますよ。