ジャパンベンチャーリサーチは、ベンチャー企業支援を目的として未公開ベンチャー企業の成長と資本政策に関するJVRデータベースを作成している。これらのデータは、大…
米国法律事務所 Fenwick & West LLPでは、シリコンバレーに本社を置くベンチャー企業について調査・分析を行い、四半期ごとにレポート“Trends in Terms of Venture Financings in Silicon Valley”を公表しています。
ジャパンベンチャーリサーチでは、Fenwick & West LLPの許可を得て、当レポートを翻訳し公表しています。
今回は Fenwick & West LLPが2013年2月19日に公表した2012年第4四半期の調査結果についてのレポートです。2012年通年の統計情報となりますため、過去データとの対比が可能な大変有益な情報です。
・アップラウンドの増加、株価増加率など改善傾向にありますが、ベンチャー投資額の減少、シリーズAの鈍化傾向、VC回収率の低調など課題も多く、これらの課題はVCのファンド組成を困難としており、NVCAの会員数が2008年には470から401へと減少するという、より大きなファンドに資金が集中するなどVCの苦戦が見られます。
・M&A活動は2011年と比較して大幅にダウンしていますが、最近の米国企業の株価上昇などによりその資金が M&Aに流れることも予想され、VCの投資回収に良い影響も今後予想されます。
・企業(CVC)に よるベンチャー投資は良い傾向にあります。VC比率が減少する一方で、企業による投資は増加しています。また、VCが好まないクリーンテック、バイオテクノロジーへの投資、スタートアップアクセラレータへの参加など新たな状況も見られます。
・シリーズAの鈍化は、シードファイナンスを受けたスタートアップに厳しい状況となっており、一部のアクセラレータは規模を縮小するところも出てきています。
・業種別では、ソフトウェア、デジタルメディア/インターネットの好調が続き、 ハードウエアとライフサイエンスが改善、クリーンテックは出遅れています。
レポートはこちらのリンクよりご覧いただけます。