企業情報
JVR Industry
環境関連
代表者名
設立
2000/03
総調達額
70,000千円
事業内容

アジアの政策・制度・市場調査 アジアのエネルギー・環境ビジネスコンサルティング 温室効果ガス排出量取引コンサルティング


「中国の都市化とグリーン建築・建材最前線」刊行のご案内


お知らせ
カテゴリ【その他】
2013/10/11 10:43


 中国ではこれまで、「建築省エネ」(建築節能)という用語が使われてきましたが、「グリーン発展」(緑色発展)をキーワードとする「第12次5ヵ年」期(2011年~15年)がスタートし、「グリーン建築」(緑色建築)という表現が一般的となりました。「グリーン建築」は、建築の全ライフサイクルにおいて資源(エネルギー、土地、水、材料)の節約を最大限はかり、環境を保護し汚染を低減することによって、健康的で快適、安全な居住及び作業・活動空間を創造する、自然と調和した共生的な建築、と定義されています。

 国際エネルギー機関(IEA)によると、建築部門は最大のエネルギー消費部門であり、世界全体では最終エネルギー消費の3分の1以上を占めています。このことは、建築部門が二酸化炭素(CO2)の重要な排出源であることも意味しています。中国では、建築分野でのエネルギー消費量は1978年当時、全体のエネルギー消費の10%程度を占めるに過ぎませんでしたが、現在は27.5%となっています。仮に建材の生産と建設過程を含めると、建築業に関連したエネルギー消費の割合は40%を超えます。

 中国で、グリーン建築に関心が高まってきた背景には急速な都市化があります。都市化率が1%高まるごとに、建物用の土地が1000㎢、エネルギー消費量が標準炭換算で6000万トン、水使用量が17億㎥増加すると試算されています。また、鋼材やセメント、レンガ、木材等の建材も約6億トンが必要になると試算されています。中国科学院が2012年10月31日に公表した「2012中国新型都市化報告」(「2012中国新型城市化報告」)によると、中国の都市化率は2011年に初めて50%を超え51.3%を記録し、農村人口を上回ったことが明らかになりました。

 こうしたなか、国務院の同意を得て2013年1月1日に公表された「グリーン建築行動方案」(「绿色建筑行動方案」)は、都市部で新たに建設される建物については強制的な省エネ基準を厳格に実施するとしたうえで、「第12次5ヵ年」期間中に10億㎡規模のグリーン建築を完成させ、2015年末までに都市部で新たに建設される建物の20%をグリーン建築基準(绿色建筑標準)の要求を満たしたものにするとの目標を掲げました。そのグリーン建築基準も2013年内には改定作業が終了する見通しとなりました。

 中国では、都市部における建築ゴミも大きな問題となってきました。建築廃棄物の発生量は中国全体のゴミ発生量の45%を占めるまでになっています。建築ゴミの発生量は年々増えてきているため、中国政府は再生・資源化利用に舵を切りました。中国はグリーン建築の一環として再生可能エネルギーの建築利用にも積極的に取り組もうとしています。

 本書では、中国のグリーン建築・建材の状況を把握するにあたって不可欠な国の法規や政策を網羅しました。国土が広く気候の影響を受ける中国では、各地方の取り組みが重要になるため、主要都市のグリーン建築の現状や政策、関係機関の把握につとめました。また、グリーン建築・建材の技術的な課題を把握するため、「第11次5ヵ年」期に実施された具体的な研究開発プロジェクトも盛り込みました。

 都市化の一層の進展の中で、グリーン建築の成否が中国の環境・エネルギー問題の解決の鍵を握っていることは間違いありません。
 
 この機会に是非、「中国の都市化とグリーン建築・建材最前線」(A4版、300ページ。税・送料込75,000円=印刷版とPDF版を含む)をご一読いただきますようご案内申し上げます。

別添申込書に必要事項をご記入のうえ、FAXあるいはEmail(kubotaho@tepia.co.jp)にてお申し込みください。