企業情報
JVR Industry
環境関連
代表者名
設立
2011/08
総調達額
25,641,932千円
事業内容

環境配慮型の素材開発及び製品の製造・販売。 プラスチックや紙の代替となる無機フィラー分散系複合素材「LIMEX(ライメックス)」の開発。 トレーサビリティ情報…


TBM、石灰石を主原料とするLIMEXの第二プラント「多賀城工場」が竣工


プレスリリース
カテゴリ【経営情報】
2021/02/16 12:00


~復興支援として宮城県内の雇用創出、自社生産体制を強化、海外での技術ライセンスのモデルに~

株式会社TBM(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:山﨑敦義、以下TBM)は、2021年2月5日(金)、建設を進めていた当社の国内第二プラントとなる「多賀城工場」(宮城県多賀城市)の竣工式を行いました。多賀城工場は、当社が開発した石灰石を主原料とする複合素材「LIMEX」の量産拠点として、2021年4月の本稼働を予定しています。本工場の稼働を契機にTBMは、従来から提携工場と連携して生産しているファブレスでの素材製造だけでなく、自社工場で製造するLIMEXシートおよびLIMEXペレットの生産体制・品質安定性を向上させ、国内への普及促進と多賀城工場をモデルとした技術輸出によるLIMEXのグローバル展開を加速してまいります。

■ 国内第二プラント「多賀城工場」の特徴
本工場の建設に際しては、2015 年に経済産業省の「津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金(製造業等立地支援事業)」に採択され、多賀城市と立地協定を行い、同市が復興牽引拠点と位置付けている「さんみらい多賀城・復興団地(一本柳工業団地)」内に敷地面積 27,500m²の用地を確保し、2019年8月より建設工事を進めてまいりました。本工場では、復興支援の一助となるべく、68名の県内雇用による生産体制を構築し、石灰石などの無機物を主原料とする複合素材「LIMEX」をシート状に成形した「LIMEXシート」と、ペレット状に加工した「LIMEXペレット」の量産を、2021年4月(予定)より開始いたします。

(1)LIMEXシートの量産化、薄膜化による用途拡大
多賀城工場では、紙やフィルムの代替として使用可能なLIMEXシート製造の効率化と、製品の物性強化および品質安定性向上を可能にする成膜工程を整備しました。量産によるコストダウンを図ることで、従来のメニュー表やポスターなど企画印刷物用途での更なる普及、およびパッケージ等の新規用途開拓を推進します。また、新たに100μm以下に薄膜化したLIMEXシートの製造を開始し、ラベルや軟包材など新たな用途での導入拡大を目指します。

(2)高品質なLIMEXペレットの自社製造を開始
当社はこれまで国内外でのOEM体制により、プラスチックの代替素材となるLIMEXペレットの生産を行ってきましたが、多賀城工場での高性能なコンパウンド製造ラインにより、高品質なLIMEXペレットの製造を実現します。LIMEXペレットは、従来のプラスチックと同様に多様な成形方法に対応可能であり、石油資源の使用量や原材料調達から処分工程におけるCO2の排出量を削減することが可能です。今後、国内外の商社や加工メーカー、プラスチック製品を扱う事業会社に向けて、環境に配慮した高品質なLIMEXペレットの販売を強化します。

(3)生産体制を強化し、技術ライセンスによるグローバル展開を加速
石灰石を主原料とする環境配慮型の複合素材「LIMEX」の量産拠点として、本工場は、年産23,000tの生産量を可能にする生産設備を有し、第一プラントの白石工場(年産6,000t)と合わせて、自社拠点の生産量を約5倍へと強化します。さらに、本工場のLIMEX製造における技術・システムを、技術ライセンスによって世界各地へ展開し、LIMEXのグローバル展開を加速します。

(4)自社拠点を活用したサステナブルな技術開発の推進
多賀城工場の稼働を契機に、持続可能な社会の実現を目指して、第一プラントの白石工場との連携を強化し、高機能かつ高付加価値のLIMEXシート・LIMEXペレットの技術開発を推進します。

【多賀城工場 概要】
・所 在 地:宮城県多賀城市八幡字一本柳117番13
・敷地面積:27,500 m²
・建物床面積:7,736 m²
・生 産 量:年間約 23,000t
・事 業 費:約70億円
・稼働開始時期:2021年4月(予定)

■ TBM多賀城工場 竣工式概要
2021年2月5日(金)に、多賀城工場の竣工式を開催しました。当社代表取締役 CEOの山﨑敦義以下、役員らが出席した他、宮城県の村井嘉浩知事や多賀城市の深谷晃祐市長をはじめ建設会社や設備メーカーの皆様を含む約60名に来賓として参加いただき、地元神社の宮司による神事、工場内外の見学を行いました。式典の中で、当社代表取締役 CEOの山﨑は、以下の抱負を述べました。

「無事にこの記念すべき日を迎えることが出来ましたこと、プロジェクトに関わってくださった全ての皆様に深く御礼を申し上げます。今年は東日本大震災から10年、そしてTBMも設立10周年を迎えます。日本が誇るべき素材の力、ものづくりの力で震災復興の一助になりたい、この想いに賛同し、挑戦の船に飛び込んできてくれたメンバーと共にLIMEXの量産工場がいよいよ始動します。現在、CO2削減に向けた経済成長と気候変動を両立するクリーンな技術、そして、SDGsへの対応、さらには大量生産・大量消費・大量廃棄型の線形経済モデルから、資源の効率的・循環的な利用を図る循環型経済、サーキュラーエコノミーへのパラダイムシフトなど、世界中で環境問題への対応が求められています。TBMはこうした世界の潮流を踏まえて、「進みたい未来へ、橋を架ける」をミッションに掲げ、グローバルで「サステナビリティ革命を実現」していくことを目指しています。復興を乗り越えた宮城県や多賀城市の皆様とともに、社員一丸となってLIMEXを東北、さらには世界に広げてまいります。」

■ LIMEXとは
LIMEXは、炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合素材です。世界40ヶ国以上で特許を取得しており、日本の優れた技術として、UNIDO(国際連合工業開発機関)のサステナブル技術普及プラットフォームに登録されています。プラスチックや紙の代替製品を製造する際に使用する石油や水や森林資源など枯渇リスクの高い資源の保全に貢献することが可能です。

<LIMEXの特徴>
・主原料となる石灰石は、資源輸入国である日本においても自給率100%、地球上に豊富に存在する資源です。
・石灰石は一般的なプラスチック(PP)と比較して同体積の焼却時にCO2の排出量を約58%削減出来るため、プラスチック代替素材の主原料として石灰石を用いることで石油由来プラスチックの使用量を抑え(リデュース)、焼却時のCO2排出量を削減できます。
・ライフサイクルアセスメント(LCA)という科学的分析手法を用いて、製品のライフサイクルにおける環境影響を算定し、素材開発に活用しています。

■ 株式会社TBM
代表取締役CEO :山﨑 敦義
本社 :東京都中央区銀座 2-7-17-6F
設立 :2011 年
資本金 :137 億 2,993 万円(資本準備金含む)/ 2021 年 2 月時点
事業内容 :LIMEXなど環境配慮型の素材および製品の開発・製造・販売
URL :https://tb-m.com/

2013年 経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・評価設備整備費等補助金」に採択
2014年 国内特許を取得し、現在、日中米欧を含む30か国以上で登録。その他100件以上の特許出願を実施
2015年 宮城県白石市に年産 6,000 トンの LIMEX を製造する第一プラントを建設
2015年 経済産業省の「津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金(製造業等立地支援事業)」に採択
2016年 米国シリコンバレーの「Plug and Play」で初の 『世の中に最も社会的影響を与える企業ソーシャルインパクトアワード』を受賞
2018年 COP24(第24回国連気候変動枠組条約締約国会議)に日本政府代表団として参加
2019年 軽井沢で開催された「G20イノベーション展」に出展。G20大阪サミット2019の会場での運営品としてLIMEX製品が採用
2019年 中国・河南省、モンゴルでのLIMEX事業化に向けた基本合意を締結
2019年 代表取締役 CEOの山﨑敦義が、「EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2019 ジャパン」Exceptional Growth 部門「大賞」を受賞
2020年 100%再生可能エネルギーの電力を LIMEX の生産拠点に導入
2020年  再生材料を 50%以上含む資源循環を促進する素材「CirculeX」を発表
2020年 BtoC 向けの EC 事業「ZAIMA」を開始
2021年  宮城県多賀城市に年産23,000 トンの LIMEXを製造する第二プラントを建設

*本リリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
*本リリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

【本件に関するお問合せ先】
株式会社TBM 
コーポレート・コミュニケーション本部 菊田譲 酒井菜摘
経営企画本部 坂井宏成
TEL: 03-3538-6777 FAX: 03-3538-6778 Email: infomail@tb-m.com