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2021/02/15

スキルマーケットプレイスのココナラ上場承認。資本政策に見るIPOまでの道のり

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スタートアップの最新トレンドを発信する「INITIAL Briefing」。 今週は、ピックアップニュース解説とFinance Reviewのコンテンツをお届けする。

ピックアップニュースでは、ココナラのマザーズ上場承認について解説する。2019年前後の上場に向けての動きから一転、上場を延期し、IPO後を見据えた機関投資家からの資金調達など上場までの資本政策を紐解く。また、注目スタートアップStake Technologiesの資金調達、独立系VCと自治体による共同ファンド設立のニュースを紹介する。

Finance Reviewでは、2021年1月の資金調達額ランキング上位10社について解説する。上位6社が10億円を超える資金調達を行っている。医療業界の課題の解決に挑む注目のスタートアップ2社についても紹介する。

CONTENTS

ココナラ、マザーズ上場承認。INITIALピックアップニュース3選

「INITIALピックアップニュース3選」では、INITIAL編集部が選定する注目の3大ニュースを解説する。

今週は新規上場承認、資金調達ニュースを選定した。

ココナラ、東証マザーズ上場承認

スキルマーケットプレイスを運営するココナラは3月19日に東証マザーズに上場する。想定時価総額は215億円(想定価格1000円ベース)で、新規上場により約10億円を調達する。国内の売出と同時に、アジア、欧州市場へも売出予定だ。

2020年8月期の営業収益は17.8億円、経常損失は8377万円だ。営業収益の40.7%を占いカテゴリーのサービスが占める。

ココナラは2012年に設立され、独立系VCのジャフコグループ、ニッセイキャピタルやアドウェイズ、デジタルホールディングスなどの事業会社から調達することで成長を遂げた。 IPO前の発行済み株式の50.7%はVCが保有しており、最大株主はジャフコグループだ。

IPO後の株主構成だが、VCが保有株の多くを売却し、外部最大の株主は資産運用会社のフィデリティ投信となる。代表取締役会長の南氏、取締役の新明氏に続く第3位株主になると見られる。

ココナラの資本政策をみると、2019年前後の上場を予定していたことが推測できる。2018年8月の黒字化、2018年10月の普通株への転換、株式分割など上場に向けての動きが見られた。

しかし、何らかの理由により上場を延期したとみられる。2019年7月にIPO後の長期保有が見込まれるフィデリティ投信から12億円の資金調達を行っている。本ラウンドの調達額は、新規上場での調達額より多い。2019年9月には経営体制の変更も見られた。創業者の南氏が代表取締役社長から代表取締役会長に就任し、新たに鈴木氏が代表取締役社長CEOの代表2名体制となっている。

2019〜2020年に新たな経営体制のもと経営基盤を整え、上場準備を進めていたのだろう。新型コロナの影響で働き方・生活が大きく変わる中で、個人のスキル売買のニーズが高まり事業に追い風となった。

toCマーケットプレイス他社を見ても株価は堅調に推移しており、2019年に上場したマクアケの時価総額は約1000億円、BASEは約2600億円に達している。

一方で2018年にはメルカリ、DMM、ランサーズなどがtoC向けスキルのマーケットプレイス事業から撤退している。ココナラは競合が多発する中でも、優位性を保ってきたといえよう。

参考:ビザスクIPOまでの資本政策。堅実な成長を支えたデットファイナンス

追い風を背景に主力事業のココナラだけでなく、2020年7月にリリースした対面サービスのマーケットプレイス、ココナラミーツをどのように第二の柱に成長させるか注目だ。

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